近年、ゲリラ豪雨や線状降水帯の発生が増え、一戸建て住宅でも浸水被害を受けるケースが目立つようになりました。
「まさか自分の家が水害に遭うとは思わなかった」という声は、もはやめずらしいものではありません。
床上浸水が発生すると、家財の損失だけでなく修繕費用が数百万円規模にのぼることもあります。
そこで注目されているのが、玄関やガレージなどの開口部に取り付けて水の侵入を防ぐ「止水板」です。
しかし、止水板にはウォール型や脱着型などさまざまな種類があり、メーカーごとに性能や価格も大きく異なります。
「一戸建てにはどの止水板がおすすめなのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、止水板の種類や選び方のポイントを比較しながらわかりやすく解説し、一戸建てに最適な止水板を見つけるためのヒントをお伝えします。
記事の後半では、おすすめの止水板を選ぶうえで注目したい条件もくわしくまとめていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

一戸建てに止水板が必要とされる背景

一戸建て住宅における浸水被害は、年々深刻さを増しています。
その背景には、都市構造の変化と気候変動という2つの要因が密接にかかわっています。
ここでは、なぜいま一戸建てに止水板が求められているのか、その背景を具体的なデータとともに見ていきましょう。
都市部で増加する内水氾濫のリスク

浸水被害というと、河川の堤防が決壊して水があふれる「外水氾濫」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし近年、とくに問題視されているのが、排水能力を超える雨量によってまちなかに水がたまる「内水氾濫」です。
内水氾濫は河川の近くだけでなく、住宅街や駅前のような市街地でも発生します。
アスファルトやコンクリートで地面がおおわれた都市部では、雨水が地中にしみこみにくく、下水管や側溝に一気に流れ込みます。
その結果、排水処理が追いつかなくなり、道路の冠水や住宅への浸水が起こりやすくなるのです。
気象庁のデータによると、1時間あたり50mmを超える大雨の発生回数は増加傾向にあるとされています。
ゲリラ豪雨や線状降水帯のように、短時間に局地的な大雨が降るパターンが増えたことで、これまで浸水と無縁だった地域でも被害が報告されるようになりました。
「河川から離れているから安心」とは言えない時代になっているのです。
こうした状況をふまえると、一戸建て住宅でも玄関やガレージに止水板を備えておくことが、現実的な浸水対策として重要になってきています。
床上浸水の被害額と復旧にかかる負担

浸水被害が発生した場合、経済的なダメージは想像以上に大きくなります。
とくに床上浸水になると、修繕費用は平均で300万円以上にのぼるともいわれています。
フローリングや壁紙の張り替え、電気設備の修復に加え、水に浸かった家財道具の買い替えも必要になるためです。
さらに、浸水後の住宅ではカビの発生や基礎部分の劣化といった長期的なトラブルも起こりやすくなります。
目に見えない部分のダメージは時間がたってから表面化するケースも多く、修繕が長引くほど生活への影響も深刻です。
復旧期間中は仮住まいが必要になることもあり、家賃や引っ越し費用が上乗せされる場合もあります。
火災保険の水災補償に加入していれば一定のカバーは受けられますが、すべての費用を保険でまかなえるとは限りません。
免責金額の設定や補償上限によっては、自己負担がかなりの額になる可能性もあります。
こうした被害を未然に防ぐためにも、止水板のような事前の備えが経済的にも合理的な選択といえるでしょう。
止水板とは?土のうとの違いを比較

浸水対策グッズとして代表的なものに、昔から使われている土のうと、近年普及が進んでいる止水板があります。
どちらも水の侵入をふせぐ目的は同じですが、性能や使い勝手には大きな違いがあります。
ここでは止水板の仕組みを説明したうえで、土のうとの比較をわかりやすくまとめます。
止水板の基本的な仕組み
止水板とは、建物の開口部に設置して水の侵入をふせぐためのパネル状の防災用品です。
おもにアルミニウムやステンレスなどの金属素材でつくられており、パネルのふちにはゴム製のパッキンが取り付けられています。
このパッキンが建物の壁面や床面に密着することで、すき間からの浸水を防ぐ仕組みになっています。
製品によっては、水圧がかかるほどパネルが地面に押しつけられて密着度が高まる構造のものもあります。
設置方法はメーカーや製品タイプによって異なりますが、基本的には開口部の両サイドに支柱を取り付け、そのあいだにパネルを差し込むかたちが一般的です。
なかにはマグネットやクリップで固定するだけの手軽なタイプもあり、一戸建てでの導入ハードルは年々下がっています。
止水板の性能はJIS A 4716規格にもとづく等級(Ws-1からWs-6)で評価されます。
数字が大きいほど漏水量が少なく、止水性能が高いことをあらわしています。
一般的な一戸建てであれば、Ws-3クラス相当の製品を選んでおけば十分な性能を確保できるとされています。
土のうと止水板の性能・手間・コストを比較

浸水対策として長く使われてきた土のうですが、実際のところ止水板とくらべるとさまざまな面で差があります。
以下の表で、おもな項目を比較してみましょう。
| 比較項目 | 土のう | 止水板 |
|---|---|---|
| 重量 | 1袋あたり約20kg | 1枚あたり約4~14kg |
| 設置時間 | 複数人で30分以上 | 1~2人で数分程度 |
| 止水性能 | すき間から漏水しやすい | ゴムパッキンで高い密着性 |
| 繰り返し使用 | 使用後は廃棄が基本 | 水洗いで何度も再利用可能 |
| 保管スペース | 大きな保管場所が必要 | 重ねてコンパクトに収納 |
| 衛生面 | カビや悪臭が発生しやすい | 洗浄・乾燥で清潔に保てる |
| 長期コスト | 毎回購入が必要で割高 | 初期費用のみで経済的 |
上の表を見ると、止水板は土のうとくらべて設置の手軽さ、止水性能、長期的なコストのすべてにおいて優れていることがわかります。
土のうは入手しやすく安価ですが、重くて設置に時間がかかるうえ、すき間から水が漏れやすいというデメリットがあります。
一方、止水板は初期費用こそかかるものの、繰り返し使えるため長い目で見ればコストパフォーマンスに優れた浸水対策といえます。
とくに一戸建てでは、設置に動員できる人数が限られることが多いため、少人数ですばやく取り付けられる止水板のメリットは大きいでしょう。
一戸建て向け止水板の種類と特徴

止水板は大きく3つのタイプに分類されます。
それぞれ構造や設置方法がことなるため、自宅の環境や予算に合ったタイプを選ぶことが大切です。
ここでは各タイプの特徴をくわしく解説します。
ウォール型|軽量で手軽に設置できる
ウォール型は、地面に自立させて使用するもっともベーシックなタイプの止水板です。
「L字型止水板」とも呼ばれ、地面と接する側の板に水圧がかかることで安定し、流れてくる水をせき止めます。
アルミ製で軽量なため、女性やご高齢の方でもひとりで持ち運べるのが大きな特徴です。
製品にもよりますが、1枚あたりの重量は4kgから14kg程度で、土のうの5分の1以下の軽さとなっています。
複数枚を横に連結できるため、玄関やガレージなど幅のことなる開口部にも柔軟に対応できます。
価格も比較的手ごろで、一戸建ての浸水対策としてもっともおすすめされることが多いタイプです。
使わないときは重ねてコンパクトに保管でき、収納場所が限られる一戸建てでも邪魔になりにくい点も魅力といえるでしょう。
脱着型|間口や設置場所に合わせやすい
脱着型は、あらかじめ開口部の両サイドに支柱やレールを取り付けておき、必要なときにパネルを差し込んで使用するタイプです。
設置場所の寸法に合わせてオーダーメイドで製作されることが多く、ウォール型よりも高い止水性能を発揮します。
支柱とパネルのあいだにゴムパッキンが密着するため、すき間からの漏水をより確実に抑えられるのが強みです。
ただし、支柱の取り付けには事前の工事が必要となるため、導入時の費用と手間はウォール型よりもやや大きくなります。
一戸建てで脱着型を検討する場合は、設置場所の壁面や柱の構造がパネルの固定に適しているかどうか、事前にメーカーへ相談するのがおすすめです。
玄関だけでなく勝手口やガレージなど、複数の開口部をまとめて対策したいケースにも向いているタイプです。
据付型|自動起動で緊急時にも対応
据付型は、設置場所の床下などにあらかじめ止水板を組み込んでおき、浸水を感知すると自動的に起動するタイプです。
ふだんは床面とフラットな状態に収納されており、外観に影響をあたえないデザイン性の高さが特徴です。
浸水が発生した際には、水圧や電動モーターの力でパネルが自動的にせり上がり、水の侵入をふせぎます。
いざというときに人の手を借りずに作動するため、不在時や夜間の急な豪雨にも対応できる安心感があります。
ただし、導入には大がかりな工事が必要となり、費用もほかのタイプとくらべてかなり高額になります。
おもにビルや商業施設、公共施設などで採用されることが多く、一戸建てでの導入はコスト面からハードルが高いのが実情です。
予算に余裕がある場合や、浸水リスクがとくに高い立地にお住まいの場合は、選択肢のひとつとして検討してもよいでしょう。

一戸建て用の止水板を選ぶときに見るべき5つのポイント

止水板はメーカーや製品によってスペックが大きくことなるため、自宅に合った製品を選ぶには事前の情報収集が欠かせません。
ここでは、一戸建てに止水板を導入するうえでとくに確認しておきたい5つの選び方ポイントを解説します。
ハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する

止水板を選ぶ第一歩は、自宅の浸水リスクを正しく把握することです。
国土交通省が公開している「ハザードマップポータルサイト」を使えば、自宅周辺の洪水浸水想定区域や想定浸水深を確認できます。
想定浸水深がわかれば、どのくらいの高さの止水板が必要かの目安がつきます。
たとえば想定浸水深が0.5m未満であれば、高さ350mmから550mm程度の止水板で対応できるケースが多いでしょう。
逆に1m以上の浸水が想定されるエリアでは、パネルを2段に重ねられるタイプや、より高さのある製品を選ぶ必要があります。
ハザードマップは自治体の窓口やウェブサイトでも閲覧できますので、止水板を購入する前にかならず確認しておきましょう。
止水性能の等級(JIS A 4716)を理解する
止水板の性能を客観的に比較するためには、JIS A 4716規格にもとづく等級を理解しておくことが大切です。
この規格では、1時間あたり1m2あたりの漏水量によって、Ws-1からWs-6まで6段階の等級が定められています。
| 等級 | 漏水量 | 使用場所の目安 |
|---|---|---|
| Ws-1 | 50L超え 200L以下 | 倉庫・駐車場など |
| Ws-2 | 20L超え 50L以下 | 簡易な浸水防止設備 |
| Ws-3 | 10L超え 20L以下 | 一般家屋・機械室など |
| Ws-4 | 4L超え 10L以下 | 重要度の高い場所 |
| Ws-5 | 1L超え 4L以下 | 重要度の高い場所 |
| Ws-6 | 1L以下 | 電気室・ポンプ室など |
一般的な一戸建て住宅であれば、Ws-3クラス相当の製品を選んでおけば十分な止水性能を確保できるとされています。
Ws-3は土のうとくらべて格段に漏水量が少なく、コストとのバランスもとれた等級です。
なお、脱着型の止水板はJIS規格の対象外であるため、「Ws-○相当」と表記されている場合があります。
メーカーごとに試験方法がことなる場合もあるため、具体的な漏水量の数値を確認して比較するのがおすすめです。
設置のしやすさと必要人数を確認する

一戸建てでは、浸水の危険がせまった際に設置に動員できる人数が限られます。
家族が外出していれば、ひとりで止水板を運んで設置しなければならない場面も想定されるでしょう。
そのため、止水板を選ぶ際には「ひとりでも設置できるかどうか」をかならず確認してください。
確認すべきポイントとしては、以下の項目が挙げられます。
- パネル1枚あたりの重量
- 固定に必要な工具の有無
- 設置にかかるおおよその時間
ウォール型の場合、軽量なアルミ製であれば1枚あたり4kgから6kg程度で、大人ひとりでも約1分で設置できる製品もあります。
固定方法もダブルクリップやマグネットなど工具不要のタイプが増えているため、女性やご高齢の方でも安心して扱えます。
一方、脱着型は支柱にパネルを差し込んでボルトで固定するタイプが多く、事前に設置訓練をしておくことが推奨されています。
購入後にぶっつけ本番で設置するのではなく、平常時に練習しておくことで緊急時にもスムーズに対応できるでしょう。
保管サイズと収納場所を事前にチェックする

止水板は、使わない期間のほうが圧倒的に長い防災用品です。
そのため、ふだんの保管のしやすさも選ぶうえで重要なポイントになります。
一戸建ては集合住宅とくらべて収納スペースに余裕があるイメージがありますが、実際にはガレージや物置がいっぱいというケースもめずらしくありません。
ウォール型の止水板であれば、薄型のパネルを重ねてコンパクトに保管できるため、玄関横のすき間や倉庫の壁面に立てかけておくことも可能です。
保管場所を決める際は、直射日光や雨が直接あたらない屋内が理想的です。
止水ゴム(パッキン)は紫外線や高温多湿の環境で劣化しやすいため、適切な場所で保管すればゴムの寿命を10年から15年まで延ばせます。
購入前に保管予定場所の寸法を測っておき、製品のサイズと照らし合わせておくと安心です。
自治体の補助金が使えるか調べる

止水板の導入費用をすこしでも抑えたい方は、お住まいの自治体が実施している補助金制度を確認してみましょう。
自治体によっては、止水板の購入費用や設置工事費の一部を助成する制度が設けられています。
以下に、補助金制度を実施している自治体の一例を紹介します。
| 自治体 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 東京都北区 | 費用の2分の1 | 50万円 |
| 千葉県千葉市 | 費用の2分の1 | 75万円 |
| 埼玉県朝霞市 | 費用の4分の3 | 30万円 |
注意点として、補助金の対象となるのは過去に浸水被害が発生した地域に限定されているケースが多いほか、申請期限や予算上限がある場合もあります。
また、自治体によっては「止水板」ではなく「止水パネル」や「防水板」といった名称で制度を運用していることもあるため、検索する際は複数の名称で調べてみるのがおすすめです。
補助金を活用すれば実質的な負担をおおきく軽減できますので、ぜひ導入前にチェックしておきましょう。

おすすめの止水板を選ぶなら注目したい3つの条件

ここまで止水板の種類や選び方のポイントを見てきましたが、「結局どの製品がおすすめなの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
数あるメーカーのなかから一戸建てに最適な止水板を選ぶには、以下の3つの条件に注目してみてください。
これらの条件を満たす製品であれば、コスト・性能・使い勝手のバランスがとれた、おすすめの止水板といえるでしょう。
自社工場一貫生産でコストを抑えているか

止水板の価格はメーカーによって数万円から数十万円まで幅があり、製品選びのうえでコストは避けて通れない重要な要素です。
価格差が生まれる大きな要因のひとつが、製造の体制です。
原材料の調達から製造、品質管理までを自社工場で一貫して行っているメーカーは、中間マージンが発生しないぶんコストを抑えられます。
逆に、部品の製造を外部に委託しているメーカーの場合は、外注費が上乗せされて最終的な販売価格が高くなりがちです。
「自社工場で一貫生産しているか」は、コストパフォーマンスを見きわめるうえで重要なチェックポイントになります。
また、一貫生産の体制をとっているメーカーは品質管理も厳格に行えるため、価格を抑えながらも高い品質を維持できるというメリットがあります。
一戸建ては玄関、勝手口、ガレージなど複数の開口部に止水板が必要になるケースが多いため、1枚あたりのコストを抑えられることは大きなアドバンテージです。
第三者機関での性能実証があるか
止水板の性能は、カタログ上の数値だけでは判断しにくい部分があります。
メーカーが自社の試験設備で計測したデータだけでなく、大学や公的機関など第三者の試験で性能が実証されているかどうかを確認しましょう。
たとえば、大学との共同実験で浸水深2mでの強度テストや動水実験を実施しているメーカーもあります。
こうした第三者による実証データがある製品は、実際の水害シナリオでも確実に機能するという信頼性が高いといえるでしょう。
とくに一戸建てでは、止水板が正しく機能するかどうかが家族の安全と財産に直結します。
価格だけでなく、客観的なデータにもとづいた性能の裏付けがあるかどうかも、おすすめの製品を見分ける大切な基準です。
設置方法のバリエーションが豊富か

一戸建ての開口部は、玄関、勝手口、ガレージ、掃き出し窓など場所によって構造がことなります。
そのため、ひとつの設置方法しか選べない製品だと、すべての開口部に対応できない可能性があります。
おすすめの止水板を選ぶなら、以下のような複数の設置方法が用意されているかを確認してみましょう。
- ダブルクリップ仕様:もっとも安価で、クリップで留めるだけの手軽さが魅力
- 落とし込み(ノブボルト)仕様:採用実績が多く、屋外側・屋内側の両方に設置可能
- 落とし込み(ハンドル)仕様:ノブボルトよりもすばやく設置でき、緊急時に便利
- マグネット仕様:取付工事が不要で、個人でも取り付け作業ができる
設置方法の選択肢が豊富なメーカーであれば、場所ごとに最適な方法を組み合わせられるため、一戸建て全体を効率よく守ることができます。
とくにマグネット仕様のように業者による工事が不要なタイプがあると、導入までのスピードと手軽さが格段に上がります。
どのメーカーがどんな設置方法に対応しているかは、公式サイトのカタログやお問い合わせで確認できますので、比較検討の材料にしてみてください。
止水板と併用したいその他の浸水対策

止水板は一戸建ての浸水対策として非常に有効ですが、ほかの対策と組み合わせることでより万全な備えになります。
ここでは、止水板と併用することでおすすめできる浸水対策を2つご紹介します。
水のう・止水シートで補助的に備える

止水板だけではカバーしきれない小さなすき間や、止水板を設置しにくい場所には、水のうや止水シートが役立ちます。
水のうは、ゴミ袋に水を入れるだけで簡易的につくれる手軽な浸水対策グッズです。
40L程度のゴミ袋を2枚重ねにして半分ほど水を入れ、口をしっかり閉じれば完成します。
段ボール箱に詰めてブルーシートでくるみ、出入り口のすき間に並べれば応急的な止水効果を得られます。
止水シートは、シート状の防水素材を玄関や窓に貼り付けて使用するタイプです。
軽量で折りたためるため、保管スペースをとらずに備えておけるのがメリットです。
止水板と止水シートを併用すれば、メインの開口部は止水板で、通気口や小窓などの細かい部分は止水シートでカバーするといった使い分けができます。
どちらもホームセンターやネット通販で手に入るため、止水板と一緒に備えておくと安心です。
排水設備の点検と逆流防止対策
止水板で外からの浸水を防いでいても、排水設備のトラブルによって室内側から水があふれ出すケースがあります。
とくに注意が必要なのが、大雨時に発生する下水の逆流です。
急激に水位が上がると、トイレや浴室、洗濯機の排水口から下水が逆流し、室内に悪臭をともなう汚水があふれ出すことがあります。
この対策として有効なのが、排水口をふさぐための水のうです。
トイレの場合は便器にゴミ袋を広げ、そのうえに水のうをのせることで逆流をふせげます。
もうひとつ重要なのが、住宅周辺の雨水ます(排水ます)の定期的な点検と清掃です。
雨水ますに落ち葉やゴミがたまっていると排水がスムーズに行われず、大雨の際に冠水リスクが高まります。
梅雨や台風シーズンの前に、雨水ますのフタを開けて内部を確認し、必要に応じて清掃しておきましょう。
止水板で外からの水をふせぎ、排水設備の点検で内側からのリスクにも備える。
この2つを組み合わせることで、一戸建ての浸水対策はより確実なものになります。
戸建ての浸水・水害対策は浸水対策専門の三恵工業が解決します!
ここまで一戸建ての止水板の選び方を見てきましたが、「自分の家にはどの製品が合うのか」「そもそも設置できるのか」を一人で判断するのは簡単ではありません。
そんなときに頼りになるのが、浸水対策を専門に手がける施工店です。三恵工業は、止水板「水用心」をはじめ、逆流防止弁や排水ポンプなど幅広い対策で建物を水害から守る「浸水対策の専門家」として、愛知・岐阜・三重の東海3県を中心に全国対応しています。
製品を売るだけでなく、現地を正しく見極めたうえで本当に必要な対策をご提案する——それが一戸建ての確実な浸水対策につながります。
三恵工業に相談するメリット

一戸建ての浸水対策を三恵工業に相談するメリットは、大きく次の3つです。
1. 現地調査から施工まで自社で一貫対応
浸水対策の工事は、ただ製品を取り付ければよいというものではありません。建物の立地や構造、水の流れ込む経路、想定される浸水の高さは現場ごとにまったく異なります。三恵工業では、現地調査・ご提案・施工・アフターサポートまで自社で一貫して責任を持つため、玄関やガレージなど一戸建て特有の間口にもすき間なく対応できます。
2. 止水板以外の対策もまとめて相談できる
止水板による外からの浸水対策はもちろん、下水の逆流を防ぐ逆止弁(逆流防止弁)の取付工事、排水ポンプ設置工事、外壁防水塗装・防水コーティング工事まで幅広く対応。「どの間口にどんな対策をすればいいか分からない」というお悩みも、建物全体を見据えてトータルでご提案します。
3. 写真を送るだけで設置可否と概算見積が分かる
「うちに設置できるのか分からない」という方も、開口部の写真と間口のサイズを送るだけで設置可否と概算見積を回答。写真で判断が難しい場合は、東海エリアを中心に全国どこでも現地調査に伺います(一部地域を除く)。地域によっては自治体の補助金が活用できるケースもあるため、まずは気軽に相談できる体制が整っています。
取り扱い止水板「水用心」の特徴

三恵工業が採用している止水板「水用心」は、国内シェアトップクラスのアルミニウム総合メーカーUACJが自社工場で一貫生産する、止水性と導入しやすい価格を両立したアルミ製止水板です(特許 第7621881号/意匠登録 第1695337号)。一戸建てにうれしい特徴をまとめました。
| 項目 | 水用心の特徴 |
|---|---|
| 止水性能 | JIS A 4716 Ws-3クラス相当。土のうの約100倍の止水力 |
| コスト | 自社工場一貫生産で他社製と比較して約20~90%のコストカット |
| 重量・設置 | 高さ450mm×幅1,000mmで約6kg。特別な工具不要、大人1人で約1分 |
| 対応サイズ | 高さ150~550mm、幅500~3,000mmまで対応。2段重ねで浸水深1.1mまで、中間支柱の連結で3m超の開口部にも対応 |
| 性能実証 | 京都大学との共同実験で浸水深2mでの強度テスト・動水実験を実施済み |
| 設置方法 | ダブルクリップ・ノブボルト・ハンドル・マグネットの4種類から選べる |
水圧を利用してパネルを地面に密着させる独自構造により、シンプルな造りながら高い止水性能を発揮。中空のアルミニウム合金部材を採用しているため、軽くて丈夫で耐久性にも優れています。屋外側だけでなく屋内側にも設置できるので、外開きの扉でも止水板を付けたまま開閉・通行できる点も、一戸建てでの使いやすさにつながっています。
止水板「水用心」の設置事例
三恵工業は、一戸建てから店舗・倉庫・工場・公共施設まで、数多くの止水板を施工してきました。なかでも一戸建てに参考になる事例をご紹介します。
- 個人宅のガレージに止水板を設置した事例 — 幅のあるガレージ開口部も、止水板の連結で確実にカバー
- 会社玄関の自動ドアに止水板を設置した事例 — 自動ドアのような特殊な間口にも対応
- 公共施設の出入り口に止水板を設置した事例 — 不特定多数が通行する開口部での施工実績
- 倉庫のエレベーター前に止水板を設置した事例 — 室内側からの浸水ルートにも対応
一戸建てのガレージや玄関と構造の近い事例も多数ございますので、詳しくは設置事例ページをご覧ください。
まずは無料見積もりからお気軽にどうぞ

「自宅に設置できるか不安」「費用の目安を知りたい」という方は、まず無料見積もりからお気軽にご相談ください。
現場の間口をスマホで撮影して送るだけで、止水板設置にかかる費用の概算をその場でお伝えします。現地調査や採寸は不要で、全国各地域から即日~4日以内で見積もりを承ります。お電話・メールで概算見積をお伝えしたうえで、必要に応じて現地を確認し、詳細のお見積もりをご提示します。
大切な家族と住まいを水害から守る第一歩として、ぜひお気軽にお問い合わせください。
TEL. 052-871-7779(受付時間/9:00-17:00[月~金])

まとめ

今回は、一戸建てにおすすめの止水板について、種類や選び方のポイント、注目すべき条件を比較しながら解説しました。
止水板にはウォール型、脱着型、据付型の3タイプがあり、一戸建てには軽量で扱いやすく、コストパフォーマンスに優れたウォール型がとくにおすすめです。
選ぶ際には、ハザードマップでの浸水深確認、JIS等級による性能比較、設置のしやすさ、保管サイズ、補助金の活用という5つのポイントをおさえておきましょう。
そのうえで、自社工場一貫生産によるコスト削減、第三者機関での性能実証、設置方法のバリエーションの豊富さという3つの条件を満たす製品であれば、信頼性の高いおすすめの止水板といえます。
内水氾濫のリスクが高まるいま、「まさかわが家が」と油断せず、早めの備えを始めることが大切です。
止水板は一度導入すれば繰り返し使えるため、長い目で見れば経済的で合理的な浸水対策です。
この記事を参考に、ご自宅の環境に合った止水板を見つけて、大切な家族と住まいを水害から守る第一歩を踏み出してみてください。



