自動止水板とは?製品の特徴と脱着式との違い・費用・選び方を解説

近年は台風や、いわゆるゲリラ豪雨による浸水の被害が、全国のあちこちで起きています。とくに困るのが、道路の排水が追いつかずに水があふれる「内水はんらん」で、川からはなれた住宅街や店舗でも足もとから水が入り込みます。こうしたなかで注目をあつめているのが、人が操作をしなくても水をせき止めてくれる自動止水板です。

とはいえ、「自動止水板ってそもそも何なの?」「うちの建物にも付けられるの?」「費用はどれくらいかかるの?」といった疑問を持つかたは、けっして少なくありません。しかも自動という言葉のひびきだけで選んでしまうと、工事費や点検の手間で「思っていた話とちがう」と後悔することもあります。

そこでこの記事では、まず止水板 自動タイプの仕組みや特徴をやさしく整理します。そのうえで、よく比べられる脱着式の止水板とのちがい、費用の目安、そして「自分の現場にはどちらが合うのか」という選びかたまで、順を追って解説していきます。読み終えるころには、あなたの建物にほんとうに必要な浸水対策の輪郭がはっきり見えているはずです。

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自動止水板とは?基本の仕組み

はじめに、自動止水板がどういう設備なのか、その役割としくみをおさえておきましょう。ここを理解しておくと、あとで出てくる脱着式や簡易式とのちがいが、すっと頭に入ってきます。言葉のイメージだけで判断せず、まずは中身から見ていきます。

自動止水板の役割と特徴

自動止水板とは、大雨や洪水で水が流れ込んできたときに、水位や水圧、浮力といった水の力を利用して、自動的にせき止めの板が立ち上がる設備のことです。人が現場にかけつけて設置をしなくても水をふせげるため、初動のおくれをふせぎやすいのが最大の持ち味といえます。とくに、管理者がその場にいない時間帯の備えとして頼りになる存在です。

いちばんの特徴は、なんといっても「無人でも作動しやすい」という点にあります。たとえば、夜中の2時に線状降水帯が発生して一気に水位が上がった、という場面を想像してみてください。人が飛び起きて現場へ向かうよりも早く、水そのものの力で板が立ち上がってくれるので、対応の時間差が被害の大きさを左右する現場で心づよい味方になります。

いっぽうで、こうした便利さの裏には、常にそなえておくための管理の手間や、導入時のコストといった側面もあります。この記事では良い面だけをならべるのではなく、注意すべき点もあわせてお伝えしていきます。読者のみなさんが、公平な情報のうえで判断できるようにするためです。

作動する仕組み(無電源フロート式など)

自動止水板の作動のしくみは、大きく2つのタイプに分けられます。ひとつは電気を使わない「浮力式(フロート式)」、もうひとつはセンサーやモーターで動かす「電動式」です。それぞれ性格がちがうので、順番に見ていきましょう。

浮力式は、流れ込んできた水の浮力によって板がうき上がり、自然にせき止めの姿勢になるしくみです。電源をまったく使わないため、停電の状況でも作動しやすく、災害時の備えとして安心感があります。停電をともなう豪雨はめずらしくないので、この「電気に頼らない」という性質は、じつは大きな強みです。

いっぽうの電動式は、水位センサーが水を感知して、モーターの力でせき止めの板をせり上げるしくみです。動作をこまかく制御できる反面、電源の確保や、非常用電源の有無をあらかじめ確認しておく必要があります。ここで大切なのは、「自動」という言葉だけで安心せず、どのような条件で確実に動くのかを事前に見きわめることです。

2つのタイプのちがいを、かんたんに整理すると次のようになります。

作動タイプ動力停電時の作動確認しておきたい点
浮力式(フロート式)水の浮力(無電源)作動しやすい可動部にゴミがたまらないかの点検
電動式センサー+モーター非常用電源の有無しだい電源の確保、定期的な動作テスト

主に設置される場所

自動止水板が導入されやすいのは、いちど水が入ると被害がとても大きくなる場所です。具体的には、次のようなところで多く採用されています。

  • 地下駐車場や、地下にある施設の入口
  • マンションのエントランスや共用部
  • 商業施設や店舗の出入口
  • 工場・倉庫のシャッターや搬入口

これらに共通するのは、「水が短時間で流れ込みやすく、しかも被害額が大きくなりやすい」という点です。たとえば地下駐車場なら、水が入れば高価な車両がまとめて水びたしになりますし、工場の搬入口なら、在庫や生産設備が止まって休業損失にまで話がおよびます。こうした「一発で大きな損害につながる場所」ほど、初動のはやさが重要になるため、無人でも作動する止水板 自動タイプの価値が高まるわけです。

ただし、地下や低い土地では水の入りかたが早いぶん、設備まかせにしすぎるのも禁物です。日ごろの点検や、いざというときの動作確認をセットで考えておくと、より確実な備えになります。

止水板には主に3タイプある

ここまで自動止水板を見てきましたが、じつは浸水対策に使う止水板には、大きく分けて3つのタイプがあります。「自動式」「脱着式」「簡易式」の3つです。どれが優れているという話ではなく、現場の条件によって向き不向きが分かれるため、まずはそれぞれの性格を知っておくことが、失敗しない第一歩になります。

3タイプの全体像を、先に表でつかんでおきましょう。

タイプ作動のしかた工事費用の傾向向いている現場
自動式水の力で自動的に立ち上がる常設工事が必要な場合が多い高くなりやすい無人・夜間のリスクが高い地下や搬入口
脱着式必要なときに人が設置する仕様により工事不要も選べる中くらい費用と性能のバランスを重視する現場
簡易式必要なときに人が置く不要なものが多いおさえやすい賃貸や、まず1か所から始めたい現場

それぞれのタイプについて、もう少しくわしく見ていきます。

自動式(自動止水板)

自動式は、これまで説明してきたとおり、水の力で板が自動的に立ち上がるタイプです。人の操作をまたずに作動するため、無人の時間帯や、対応が間に合わないほど急な浸水に、とくに強さを発揮します。夜間や休日に管理者が不在になりがちな施設では、心づよい選択肢になります。

その反面、多くの製品が建物に固定して使う常設型のため、床や壁への工事が前提になりやすい点は理解しておきたいところです。開口部の幅や、車両が通るかどうかに合わせて設計するので、製品の代金だけでなく施工費もふくめて考える必要があります。また、可動する部分に砂や落ち葉がたまると作動しにくくなるため、定期的な点検と清掃も欠かせません。

つまり自動式は、「手間ゼロで守れる」という大きな魅力と、「コストと管理の負担」という現実が、セットになっているタイプだといえます。この費用と手間をどう見るかが、次に説明する脱着式との比較でカギになってきます。

脱着式(着脱式止水板)

脱着式は、必要なときに人が板を取り付け、雨がおさまったら取りはずして保管するタイプです。自動ではないぶん、いざというときに人が動く前提にはなりますが、そのかわりに大きな利点をいくつも持っています。ここが、この記事でとくに注目してほしいところです。

まず、モーターやセンサーといった、故障の原因になりうる可動の機構を持たないため、構造がシンプルで壊れにくいという安心感があります。さらに、仕様によっては工事をせずに取り付けられるものもあり、導入のハードルをぐっと下げられます。洗って保管すれば何度でもくり返し使えるので、毎年の台風シーズンに向けた長い目でのコスト面でも有利です。

たとえば三恵工業がおすすめする脱着式アルミ止水板「水用心」は、上場するアルミメーカーである UACJ が製造した製品で、土のうの約100倍という止水性能を持ちながら、350×1,000mm サイズで参考価格 50,600円からと、手のとどきやすい価格を実現しています。「性能は自動に迫るのに、費用と手間はぐっとおさえたい」という現場にとって、脱着式はきわめて現実的な答えになりえます。

簡易式(土のう代替タイプ)

簡易式は、軽くて持ち運びやすく、必要なときにさっと置いて使う、土のうの代わりになるタイプです。工事が不要なものが多く、価格もおさえやすいため、まずはリスクの高い1か所から対策を始めたい、という場面に向いています。台風の予報に合わせて、前もって設置できる体制があるなら、じゅうぶんに役立つ選択肢です。

導入のしやすさが最大の持ち味で、次のような現場でとくに検討されます。

  • 床や壁に加工ができない賃貸の物件
  • 大がかりな工事はさけたい、営業中の店舗
  • コストをおさえつつ、最低限の備えから始めたい施設

ただし、簡易式は平らな床面でこそ効果を発揮しやすい反面、段差のある間口や、水圧が高くかかる深い浸水には力不足になることもあります。「手軽さ」と引きかえに、対応できる範囲がかぎられる点は、あらかじめ知っておきたいところです。想定される浸水の高さや、設置面の状態を確認したうえで、脱着式や自動式と冷静に比べることをおすすめします。

自動止水板と脱着式止水板を徹底比較

ここからが、この記事の中心となる比較のパートです。自動止水板と脱着式の止水板は、どちらも建物を浸水からまもる頼もしい設備ですが、費用や手間、こわれにくさといった点で、性格が大きくちがいます。それぞれの良し悪しを一つずつ見くらべることで、あなたの現場にどちらが向いているのかが、はっきりと見えてきます。

比較一覧表(費用・工事・作動・故障リスク・手間・保管)

まずは全体像を、一つの表でつかんでおきましょう。こまかい説明はこのあと項目ごとにおこないますが、先に俯瞰しておくと理解がぐっと深まります。自動止水板の費用や性能は製品によって幅があるため、ここでは一般的に公表されているレンジをもとにまとめています。

比較の項目自動止水板脱着式止水板(水用心)
作動のしかた水の力で自動的に立ち上がる必要なときに人が設置する
初期費用の目安自動昇降型は100万円以上のことも350×1,000mm で参考価格 50,600円から
設置工事床への埋め込みなど常設工事が前提ダブルクリップやマグネット仕様なら工事不要も選べる
故障のリスクセンサーやモーターなど可動部があり点検必須電気の機構がなく、こわれにくい
発災時の手間人が動かなくても作動しやすい大人1人で約1分の取り付け
保管常設のため保管は不要洗って屋内保管し、くり返し使える

こうして並べてみると、両者の関係は「どちらが優れているか」ではなく、「無人での確実さを取るか、費用と手軽さのバランスを取るか」という、方向性のちがいだと分かります。自動止水板の強みは無人で作動する安心感にあり、脱着式の強みは費用対効果と管理のしやすさにあります。次からは、この表の各項目をくわしく掘り下げていきます。

初期費用・ランニングコストの違い

止水板 自動タイプでいちばん大きな検討材料になるのが、やはり費用です。ここでは、最初に払う初期費用と、使い続けるあいだにかかるランニングコストの両面から見ていきましょう。

止水板の費用は、設置のしやすさと止水の性能によって大きく変わります。ある専門情報サイトの整理によれば、タイプ別の本体価格のめやすは簡易型(土のう代替型)が3万円〜10万円前後、脱着型(固定レール式)が20万円〜50万円前後、自動昇降型(床下埋込式)は100万円以上とされています。とくにセンサーが浸水を感知して自動で立ち上がるタイプは、人手は不要だが非常に高価で大規模施設向けという位置づけです。つまり自動止水板は、守れる安心感が大きいぶん、導入の入り口となる金額のハードルも高くなりやすいわけです。

いっぽうで、脱着式の水用心なら、350×1,000mm サイズで参考価格 50,600円からと、けたのちがう手ごろさで導入できます。もちろん間口の大きさや枚数によって総額は変わりますが、法人のシャッター前に支柱まで含めて設置した事例でも参考価格 313,000円(税抜、送料・工事費など別)という水準です。初期費用をおさえたい現場にとって、この差はきわめて大きな判断材料になります。

ランニングコストの面も見のがせません。両者にかかる費用のちがいを、かんたんに整理します。

  • 自動止水板:定期的な点検・清掃の費用、電動式なら電源や非常用電源の維持費がかかりやすい
  • 脱着式(水用心):日ごろの費用はほぼ不要で、10年〜15年ごとの止水ゴム交換が主なメンテナンス

長い目で見ると、脱着式は日常の維持費がかかりにくく、家計や経費の負担を読みやすいという利点があります。「最初の金額」と「使い続ける金額」の両方を天びんにかけて判断することが、後悔しない選びかたにつながります。

設置工事の要否

つぎに、設置のための工事が必要かどうかを見ていきましょう。この点は、賃貸物件や、営業をつづけながら導入したい店舗にとって、とても重要なポイントになります。

自動止水板は、その多くが建物に固定して使う常設型です。とくに床下に本体を埋め込む自動昇降型では、床をほって機構をおさめる大がかりな工事が前提になります。そのため、建物の構造や床の状態によっては設置そのものがむずかしいこともあり、事前の現場確認が欠かせません。工事の期間中は、その場所の通行や営業に影響が出る可能性もあります。

対する脱着式の水用心は、設置の方法をいくつかの仕様から選べる点が大きな強みです。とくに新しく加わったマグネット仕様なら、業者による取付工事が不要で、個人で取付作業ができるため、工事のハードルを一気に下げられます。建物側にはステンレスの磁性板を付けるだけなので、ふだんの外観をほとんど損なわないのもうれしいところです。工事ができない、あるいは避けたい現場にこそ、脱着式は現実的な選択肢になります。

工事の要否を、両者で比べると次のようになります。

設置方法自動止水板脱着式(水用心)
標準的な設置床や壁への常設工事が前提端部支柱の取り付け工事など
工事不要の選択肢基本的に用意されにくいマグネット仕様やダブルクリップ仕様
賃貸・営業中の建物導入のハードルが高くなりやすい工事不要の仕様で対応しやすい

発災時の設置・作動の手間

いざ大雨が迫ったとき、どれだけ手間なく水をせき止められるか。この「発災時の手間」こそ、自動止水板が生まれた最大の理由といえます。ここは、脱着式に対して自動止水板がはっきりと強みを見せる項目です。

自動止水板の魅力は、なんといっても人が動かなくても作動しやすい点にあります。たとえば、深夜に急な豪雨が来ても、水の力で板がひとりでに立ち上がるため、初動のおくれをふせげます。管理者が現場から遠い施設や、夜間・休日に無人になる建物では、この「人まかせにしなくてよい」という性質が、大きな安心につながります。

いっぽうの脱着式は、人が設置する前提ではありますが、その手間は決して大きくありません。水用心の場合、特別な工具を必要とせず、ダブルクリップやノブボルト、マグネットで止めるだけの約1分の作業で設置が可能です。550mm×2,000mm サイズでも1枚あたり約14kg と、大人1人で運べる軽さにおさえられています。両者の手間を、場面ごとに整理してみましょう。

  • 無人・夜間の突発的な豪雨:自動止水板が有利。人の到着をまたずに作動する
  • 台風など予報がある浸水:脱着式でも十分。前もって1分程度で設置できる
  • 人手が少ない店舗・施設:どちらも土のうより軽く、少人数でも扱いやすい

大切なのは、「自分の現場では、そもそも人が設置に間に合うのか」を冷静に考えることです。予報を見て前もって動ける現場なら脱着式で足り、突発的な浸水に無人でそなえたい現場なら自動止水板の価値が高まります。

故障・作動不良のリスク

見おとされがちですが、防災設備だからこそ大切なのが、「いざというときに確実に動くか」という信頼性です。せっかく設置しても、肝心なときに作動しなければ意味がありません。この観点では、両者の構造のちがいが、そのままリスクのちがいになって表れます。

自動止水板、とくに電動式は、水位センサーやモーターといった可動する部品を持っています。これらは便利さの源であると同時に、故障や作動不良の原因にもなりえます。実際、メーカーの製品説明でも底面に設置のため定期的な清掃が必要とされており、可動部にゴミや砂、落ち葉がたまると正常に動きにくくなります。設置して終わりではなく、防災設備として動作を管理しつづける意識が欠かせません。

これに対して脱着式の水用心は、そもそも電気やモーターの機構を持たないシンプルな構造です。水圧を利用して密着させる機構で、一般的な脱着式止水板よりシンプルな構造のため、こわれる部品そのものが少なく、作動不良のリスクを根本からおさえられます。「動くはずのものが動かない」という不安がない点は、防災の観点で大きな安心材料です。両者の信頼性のちがいを、次にまとめます。

リスクの観点自動止水板(電動式)脱着式(水用心)
こわれる部品センサー・モーターなど多い電気の機構がなく少ない
作動不良の原因可動部へのゴミ詰まり、電源トラブル人が設置し忘れる場合のみ
必要な備え定期点検・清掃・動作テスト年に1〜2回の点検と設置訓練

対応できる浸水高さ・水圧性能

最後に、どのくらいの深さの浸水にたえられるか、という性能面を見ていきます。「自動だから性能も上」「手動だから性能は下」と思われがちですが、じつはそう単純ではありません。

自動止水板のなかにも、高い止水高さをうたう製品はあります。たとえば文化シヤッターの起伏式止水板は水の浮力だけで自動で起立し、最大止水高さ2,000mm、浸水防止性能Ws-6相当という高性能をそなえています。このように、自動タイプにも深い浸水に対応できる製品は存在します。

いっぽうの脱着式も、性能面で自動に見おとりしません。水用心は、止水板を2段に重ねることで浸水深さ1.1mまで対応でき、止水性能は JIS A 4716 の Ws-4クラス相当(漏水量10ℓ/(h・㎡)以下)を確保しています。これは土のうの約100倍の止水性能にあたる水準です。さらに、着脱式の中間支柱を使って板を連結すれば、幅3mを超えるシャッターのような大きな開口部にも設置できます。加えて、この性能は社内実験だけの数字ではなく、京都大学の実験設備を借りて浸水深さ2mでの強度テストや動水実験、越水させる実験まで行い、性能を確かめている点が信頼を裏づけています。

つまり、性能そのものは製品ごとの設計しだいであり、脱着式でも十分に高い止水性能をえられます。自動か手動かという作動方式だけで性能を判断せず、実際の止水高さや水圧への強さ、そして第三者の実験による裏づけがあるかを確認することが、かしこい選びかたです。

自動止水板のメリット・デメリット

比較の全体像がつかめたところで、ここからは自動止水板そのものに焦点をあて、良い面と気をつけたい面を整理します。どんな設備にも光と影があり、その両方を知っておくことが、納得のいく判断につながります。

メリット(無人・夜間でも自動作動/設置の手間ゼロ)

自動止水板のいちばんの価値は、人の手をわずらわせずに建物をまもれる点にあります。ここが、ほかのタイプにはない、かけがえのない強みです。

最大のメリットは、無人の時間帯でも作動しやすいことです。夜間や休日、あるいは管理者が遠くにいて現場へすぐ向かえない状況でも、水そのものの力で板が立ち上がり、初動のおくれをふせぎます。都市部では、短時間の大雨で道路の排水が追いつかず、あっという間に水が流れ込む内水はんらんが起きます。こうした一刻を争う場面で、人の到着をまたずに守ってくれる自動作動は、何ものにもかえがたい安心をもたらします。

もう一つの利点は、設置の手間がかからないことです。土のうのように重いものを運んで積み上げる必要も、板を取り付ける作業もいりません。人手が限られる店舗や施設、あるいは高齢のかたが管理する建物では、この「体を動かさずに済む」という点が現実的な助けになります。自動止水板の主なメリットを、次にまとめます。

  • 無人・夜間・休日でも、水の力で自動的に作動する
  • 土のうの運搬や、板の取り付けといった作業がいらない
  • 初動のおくれをふせぎ、被害を最小限にとどめやすい
  • 人手が少ない現場でも、確実な備えになりやすい

デメリット(高コスト・工事必須・故障リスク・要点検)

いっぽうで、自動止水板には慎重に考えたい面もあります。良い面だけを見て導入すると、あとで「こんなはずではなかった」と感じることにもなりかねません。ここは正直にお伝えしておきます。

まず、導入の費用が高くなりやすい点です。すでに述べたとおり、床下に埋め込む自動昇降型では本体価格が100万円以上になることもあり、簡易的な対策と比べて初期費用の負担は大きくなります。さらに、多くが常設型のため、床や壁への設置工事が前提になります。賃貸物件や、営業を止めたくない店舗では、この工事の必要性が導入の壁になることも少なくありません。

加えて、設置したあとの管理にも手間がかかります。センサーやモーターといった可動部を持つ製品は、砂や落ち葉が詰まると作動しにくくなるため、定期的な点検と清掃が欠かせません。防災設備は「付けて終わり」ではなく、いざというときに確実に動く状態を保ちつづけてこそ意味があります。自動止水板の主なデメリットを、下の表に整理します。

デメリット具体的な内容対応のヒント
高コスト自動昇降型は本体100万円以上のことも予算とリスクの大きさを見くらべる
工事が必須床・壁への常設工事が前提賃貸や営業中の建物では可否を事前確認
故障リスク可動部・電源のトラブルで作動不良も定期点検と動作テストを習慣にする
点検の手間可動部の清掃をこまめに行う必要管理体制をあらかじめ整えておく

こうして見ると、自動止水板は「無人での確実さ」という大きな魅力と引きかえに、費用・工事・管理という三つの負担を受け入れる設備だと分かります。これらの負担を許容できる現場なら、有力な選択肢になります。逆に、費用や工事の面でハードルを感じるなら、次に説明する脱着式が、より現実的な答えになるかもしれません。

指定箇所を執筆しました。ライティングルールに沿い、脱着式のメリデメと選び方を、公平さを保ちつつ水用心の強みが自然に伝わる形でまとめています。


脱着式止水板のメリット・デメリット

自動止水板の特徴を見てきたところで、つぎは比較の相手となる脱着式の止水板について、良い面と気をつけたい面を整理します。脱着式は「人が設置する」というひと手間があるぶん、費用や信頼性の面で見のがせない強みを持っています。ここを理解すると、自動との使い分けがぐっと明確になります。

メリット(低コスト・工事不要・機構がなく故障しにくい・繰り返し使用)

脱着式の魅力は、一つや二つではありません。費用、工事、こわれにくさ、くり返し使える経済性と、いくつもの利点が重なっている点が持ち味です。順に見ていきましょう。

まず、なんといっても導入の費用をおさえやすいことが挙げられます。自動昇降型が本体だけで100万円以上になることもあるのに対し、脱着式の水用心なら350×1,000mm サイズで参考価格 50,600円からと、手のとどきやすい水準で始められます。さらに、ダブルクリップ仕様やマグネット仕様を選べば、業者による工事をせずに設置できるため、賃貸物件や営業中の店舗でも導入のハードルが低いままです。「費用と工事」という二つの壁を同時に越えられる点は、脱着式ならではの大きな強みといえます。

つぎに、構造がシンプルでこわれにくいという安心感があります。センサーやモーターといった可動部を持たないため、故障や作動不良の心配が根本から少なくなります。加えて、使い終わったあとに洗って保管すれば、何度でもくり返し使えるので、毎年の台風シーズンに向けた長い目でのコスト効率にもすぐれています。脱着式の主なメリットを、下の表にまとめます。

メリット具体的な内容現場でのうれしさ
低コスト水用心は 50,600円から導入できる複数の間口もまとめて対策しやすい
工事不要の選択肢マグネットやダブルクリップ仕様賃貸・営業中でも導入できる
こわれにくい電気の機構がなく可動部が少ないいざというとき作動不良の不安が小さい
くり返し使える洗って屋内で保管し再利用できる毎年の備えを無理なく続けられる

こうした利点があるからこそ、脱着式は「性能は自動に迫るのに、費用と手間はおさえたい」という現場にとって、きわめて現実的な答えになります。実際に導入したお客様からも、数十か所もある間口を、予算の範囲内で一度に対策できたという声や、導入しやすい価格に加えて仕様の相談にのってもらえて助かったという声が寄せられています。これらは、脱着式が持つ費用面と柔軟さの強みを、そのまま裏づける体験談です。

デメリット(設置に人員と時間が必要/完全無人時には不利)

もちろん、脱着式にも弱点はあります。良い面ばかりを並べるのではなく、注意すべき点も正直にお伝えすることが、後悔のない選択につながります。ここは冷静に見ておきましょう。

最大のデメリットは、いざというときに人が設置する必要がある点です。自動止水板のように水の力で立ち上がるわけではないため、大雨が迫ったら、だれかが現場で板を取り付けなければなりません。したがって、台風のように事前の予報がある浸水には十分そなえられますが、深夜に突発するゲリラ豪雨で、しかも建物が完全に無人という状況では、設置が間に合わないおそれがあります。

とはいえ、この弱点は運用のくふうで、かなりの部分をおぎなえます。水用心なら、大人1人が特別な工具なしで約1分で設置できる手軽さがあるため、少しの備えがあれば短時間で対応できます。ふだんから設置の訓練をしておく、あるいは天気予報をこまめに確認して早めに動く体制を整えておけば、多くの現場でリスクを実用上のレベルまで下げられます。脱着式のデメリットと、その対策を整理します。

  • 設置に人手が必要:日ごろから設置の担当者を決め、訓練しておく
  • 突発的な浸水に弱い:気象情報をこまめに確認し、早めに設置する
  • 完全無人の時間帯に不安:無人の時間が長い現場では自動式との併用も検討する

つまり、脱着式のデメリットは「人が動けるかどうか」という運用体制しだいで、大きくも小さくもなります。人が対応できる環境が整っている現場なら、この弱点はほとんど気にならず、むしろ費用やこわれにくさといったメリットのほうが際立ちます。

どちらを選ぶ?タイプ別の選び方

ここまでの比較をふまえて、いよいよ「自分の現場にはどちらが合うのか」を判断していきましょう。大切なのは、どちらが優れているかではなく、あなたの建物の条件や運用体制に合っているかどうかです。自動止水板と脱着式、それぞれが輝く場面を具体的に見ていきます。

自動止水板が向いているケース

自動止水板が真価を発揮するのは、「人がその場にいられない」という条件が重なる現場です。人手による設置が期待できない状況ほど、無人で作動する価値が高まります。

具体的には、夜間や休日に管理者が不在になる施設が代表例です。たとえば、無人で運営する立体駐車場や、夜間は人のいないマンションの地下、あるいは管理者が遠方に住む施設などが当てはまります。こうした場所では、水が流れ込んだ瞬間にだれかが設置に向かうのは現実的ではないため、水の力で立ち上がる自動止水板が頼りになります。加えて、いちど浸水すると被害額が桁ちがいに大きくなる場所も、高い初期費用に見あう価値が出てきます。

自動止水板が向いている現場の条件を、まとめます。

  • 夜間・休日に無人となり、人による設置が期待できない
  • 地下駐車場や地下施設など、水が短時間で流れ込みやすい
  • 浸水すると車両・設備・在庫の損害が非常に大きくなる
  • 常設工事が可能で、導入と点検の予算を確保できる

これらの条件が多く当てはまる現場なら、費用や工事の負担を受け入れてでも、自動止水板を選ぶ意義は十分にあります。

脱着式止水板が向いているケース

いっぽう、脱着式が向いているのは、「人が対応でき、費用や工事をおさえたい」という、じつは非常に多くの現場です。日本の店舗や工場、戸建てのかなりの割合が、この条件に当てはまります。

たとえば、日中はスタッフがいる店舗や、従業員が常駐する工場・倉庫では、台風の予報を見て前もって板を設置できます。約1分で取り付けられる手軽さがあれば、業務のあいまでも十分に対応可能です。また、床や壁に工事ができない賃貸物件や、初期費用をできるだけおさえたい現場、複数の間口をまとめて対策したい建物にも、脱着式はよく合います。工事不要のマグネット仕様なら、原状回復が気になる賃貸でも導入しやすくなります。

脱着式が向いている現場の条件を、下の表に整理します。

条件具体的な現場の例脱着式が合う理由
人が設置できる日中有人の店舗・常駐する工場予報を見て事前に約1分で設置できる
費用をおさえたい予算に限りがある中小施設・戸建て50,600円からと導入しやすい
工事を避けたい賃貸物件・営業中の店舗工事不要の仕様を選べる
複数箇所を守りたい間口が多い工場・倉庫まとめて対策しても費用を抑えやすい

このように、脱着式は幅広い現場に対応できる、汎用性の高い選択肢です。とくに費用と手間のバランスを重視するなら、まず検討したいタイプといえます。

判断のポイント(人員・予算・工事可否・設置場所)

最後に、どちらを選ぶか迷ったときに立ち返りたい、四つの判断ポイントを整理します。この四つを順に確認していけば、自分の現場に合った答えが自然と見えてきます。感覚ではなく、条件で決めることが失敗をふせぐコツです。

一つ目は「人員」です。大雨のとき、板を設置できる人が現場にいるかどうかを考えます。二つ目は「予算」で、初期費用と、点検などのランニングコストの両方をどこまでかけられるかを見きわめます。三つ目は「工事の可否」です。建物の構造や、賃貸か持ち家かによって、常設工事ができるかが変わります。四つ目は「設置場所」で、想定される浸水の高さや、床が平らかどうかといった現場の状態を確認します。

この四つのポイントを、チェックリストの形でまとめておきます。

  • 人員:大雨のとき、設置できる人が現場にいるか
  • 予算:初期費用とランニングコストにいくらかけられるか
  • 工事可否:床や壁への常設工事ができる建物か
  • 設置場所:浸水の想定高さや、設置面の状態はどうか

これらを一つずつ確認したうえで、それでも迷う場合は、専門の施工店に相談するのが確実です。三恵工業のように現地調査を無料でおこなう会社であれば、実際の間口や床の状態を見たうえで、その現場に本当に必要な対策を提案してくれます。設置場所の写真と間口のサイズを送るだけで、設置の可否と概算の見積もりを回答してもらえるので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

三恵工業が推奨する脱着式止水板「水用心」の特徴

ここまで、自動止水板と脱着式を公平に比べてきました。そのうえで、脱着式のなかでもとくにおすすめしたいのが、三恵工業が採用する止水板「水用心」です。水用心は、性能とコスト、そして扱いやすさのバランスにすぐれた製品で、これまで見てきた脱着式の強みを、まさに体現しています。ここからは、その具体的な魅力を一つずつ紹介します。

上場アルミメーカーUACJ製の脱着式アルミ止水板

水用心のいちばんの土台となる強みは、その作り手にあります。この製品は、上場企業であるアルミメーカーの UACJ が製造した、脱着式のアルミ止水板です。だれが作ったのかがはっきりしている点は、防災設備を選ぶうえで大きな安心材料になります。

UACJ は、トラックの荷台などにも使われる、中空のアルミニウム合金部材を手がけるメーカーです。この素材を使うことで、水用心は軽くて丈夫、しかも耐久性にもすぐれた一枚に仕上がっています。さらに、この製品は特許(第7,621,881号)と意匠登録(第1,695,337号)を取得しており、技術とデザインの両面で正式に認められた製品です。名もない格安品とは一線を画す、確かな出どころが、水用心の信頼を支えています。

作り手にまつわる強みを、下に整理します。

  • 上場企業 UACJ による製造で、品質と供給の安定性が高い
  • 中空アルミ合金を採用し、軽さと丈夫さを両立している
  • 特許・意匠登録を取得した、技術的な裏づけのある製品
  • リサイクルに適したアルミ製で、脱プラスチックにも貢献できる

土のうの約100倍・JIS Ws-4クラス相当の止水性能

止水板にとって、いちばん大切なのは「どれだけ水を止められるか」です。水用心はこの肝心の性能で、たいへん高い水準をほこります。手軽さだけでなく、実力もそなえた製品です。

水用心の止水性能は、JIS A 4716 の Ws-4クラス相当(漏水量10ℓ/(h・㎡)以下)にあたります。これは、昔ながらの土のうと比べると、約100倍もの止水性能に相当する数値です。しかも、水圧を利用して密着させる機構を採用しているため、一般的な脱着式止水板よりもシンプルな構造でありながら、この高い性能を発揮します。構造がシンプルということは、それだけこわれにくく、いざというときに確実に働くという安心にもつながります。

参考までに、JIS の等級と漏水量の関係を示します。

等級漏水量(ℓ/(h・㎡))
Ws-150超え 200以下
Ws-220超え 50以下
Ws-310超え 20以下
Ws-44超え 10以下
Ws-51超え 4以下
Ws-61以下

水用心が位置する Ws-4クラス相当は、内水はんらんから建物内への浸水をふせぐうえで、実用上じゅうぶんな性能です。手ごろな価格でこの水準の止水力がえられる点は、大きな魅力といえます。

京都大学との共同実験で性能を実証

止水板の性能を語るとき、その数値がどこで確かめられたものかは、とても重要です。メーカーの言い分をうのみにするのではなく、第三者の目が入っているかどうかが、信頼の分かれめになります。この点で水用心は、非常に説得力のある裏づけを持っています。

水用心は、京都大学の実験設備を借りて共同実験をおこなっています。社内の実験そうではためせなかった、浸水深さ2mでの強度テストや、水が流れる状態を再現した動水実験、さらには止水板を水が越える様子を確かめる越水の実験まで実施しました。こうしてあらゆる角度から、止水板に求められる性能を満たしているかを検証しています。大学という中立の研究機関と組んで性能をたしかめている事実は、E-E-A-Tの観点からも、この製品の信頼性を大きく高めています。

京都大学との共同実験で確かめた主な内容を、まとめます。

  • 浸水深さ2mという厳しい条件での強度テスト
  • 水が実際に流れる状況を再現した動水実験
  • 止水板を水が越えていく越水の実験
  • あらゆる水害シナリオを想定した多角的な検証

他社製止水板と比べ約20〜90%のコストカット

高い性能を持ちながら、水用心は価格の面でも大きな強みを持っています。「良いものは高い」という常識をくつがえす、すぐれたコストパフォーマンスが、この製品の人気を支えています。

水用心が価格をおさえられる理由は、UACJ の工場での一貫生産にあります。原材料の調達から製造、品質管理まで、すべての工程を自社で最適化することで、あいだに入る中間マージンを排除しています。その結果、他社製の止水板と比べて約20〜90%という、大幅なコストカットを実現しました。しかも、安さのために品質を犠牲にしているわけではなく、一貫生産だからこそできる厳格な品質管理で、高い性能をしっかり保っています。

コストをおさえられる仕組みを、整理します。

要素内容生まれるメリット
一貫生産調達から品質管理まで自社で完結中間マージンを排除できる
効率的な生産ライン独自の製造技術を活用品質を保ちつつコストを削減
メーカー直系の供給UACJ グループが手がける安さと品質を両立できる

この価格の手ごろさがあるからこそ、複数の間口をまとめて対策したい現場でも、予算の範囲内で導入しやすくなります。費用が理由で浸水対策をあきらめていた建物にとって、水用心は現実的な救いの手になります。

軽量設計・工具不要で大人1人・約1分で設置

どれだけ性能が高くても、いざというときに設置できなければ意味がありません。水用心は、この「使いやすさ」の面でも、よく考えられた設計になっています。だれでも扱える手軽さが、防災の実効性を高めます。

水用心は、中空のアルミ製で、大人1人でも運べる軽さを実現しています。いちばん大きな 550mm×2,000mm サイズの1枚でも、重量は約14kg にとどまります。設置には特別な工具を必要とせず、ダブルクリップやノブボルト、マグネットで止めるだけの約1分の作業で、かんたんに取り付けられます。しかも、浸水がはじまると、止水板の中空部分に水が入り込む構造になっており、板そのものの重さが増して浮力を打ち消しつつ、しっかりと水を止めます。この賢い仕組みが、軽さと止水力という、一見あいはんする性質を両立させています。

設置方法は現場に合わせて選べる点も便利です。主なバリエーションを紹介します。

  • ダブルクリップ仕様:市販のクリップで留めるだけ。もっとも安価に設置できる
  • ノブボルト仕様:もっとも採用実績が多く、屋外・屋内のどちらにも設置できる
  • ハンドル仕様:ノブボルトよりさらにすばやく設置できる
  • マグネット仕様:工事不要で、個人でも取付作業ができる

2段重ね・連結で浸水深1.1m/間口3m超にも対応

浸水対策では、現場ごとに異なる間口の広さや、想定される水の深さに、どこまで柔軟に応えられるかが問われます。水用心は、カスタマイズの自由度が高く、さまざまな現場に対応できる点も大きな強みです。既製品では収まらない現場にこそ、その真価が表れます。

水用心は、止水板を2段に重ねることで、浸水深さ1.1mまで対応できます。さらに、着脱式の中間支柱を使って板を左右に連結すれば、シャッターのような幅3mを超える大きな開口部にもすき間なく設置できます。板1枚のサイズも、高さは150〜550mm を100mm 刻みで、幅は500〜3,000mm を1mm 刻みで調整できるため、現場の寸法にぴったり合わせられます。設計から製造まで一貫して対応できる強みを活かし、工事費用を最小限におさえながら、こうした柔軟なカスタマイズを実現しています。

対応できる範囲を、下の表にまとめます。

項目対応できる範囲
止水の高さ0.15m〜1.1m(2段重ねで対応)
対応する間口0.5m〜15m 程度(中間支柱で連結)
板1枚の高さ150〜550mm(100mm 刻み)
板1枚の幅500〜3,000mm(1mm 刻み)

くわえて、水用心は屋外側だけでなく屋内側にも設置できます。そのため、外開きの扉でも、止水板を付けたまま扉の開け閉めや通行ができるという、実用的な配慮もなされています。こうした細やかな対応力が、多くの現場で水用心が選ばれる理由です。

導入までの流れと費用の目安

水用心の魅力が伝わったところで、実際に導入するとなると、どのような手順で、いくらぐらいかかるのかが気になるはずです。ここでは、問い合わせから施工までの流れと、費用の目安、さらに活用できる制度まで、まとめて紹介します。導入の全体像がわかれば、はじめの一歩をふみ出しやすくなります。

問い合わせ〜施工までのステップ

はじめて止水板を導入するかたにとって、「何から始めればいいのか」は大きな不安の種です。三恵工業では、問い合わせから引き渡しまで、わかりやすい手順が用意されています。流れを知っておけば、安心して相談にのぞめます。

導入は、まず電話か問い合わせフォームからの連絡でスタートします。担当者が内容をヒアリングし、必要に応じて現地調査をおこないます。その後、現場に最適な部材の構成を検討して見積もりを提出し、内容に納得できれば契約となります。製品は基本的に注文を受けてからの製作となり、納期は約2か月がめやすです。その後、専門の職人による施工をおこない、最後に取付の説明会を経て引き渡しとなります。全体の流れを、下に整理します。

手順内容
1. 問い合わせ電話やフォームで連絡。内容をヒアリング
2. 現地確認担当者が取付位置や止水高さ、間口を確認
3. 提案・見積もり最適な部材構成を検討し、見積書を提出
4. 注文内容に納得のうえ契約。製作を開始
5. 施工専門の職人が設置。稼働への影響を最小限に
6. 取付説明会取付方法を説明し、理解のうえ引き渡し

このように、一つひとつの手順に専門の担当者がつくため、はじめてのかたでも迷うことなく進められます。とくに、現場を知りつくした職人が施工するため、営業や稼働への影響をおさえた段取りで対応してもらえる点は心づよいところです。

費用の目安(水用心 参考価格・施工事例)

導入を検討するうえで、いちばん知りたいのが費用でしょう。ここでは、水用心の参考価格と、実際の施工事例をもとにした費用感を紹介します。具体的な数字を知ることで、予算の計画が立てやすくなります。

水用心の本体価格は、サイズによって決まります。もっとも小さい 350mm×1,000mm なら参考価格 50,600円から、大きめの 550mm×2,000mm でも141,900円からと、自動止水板と比べてけたちがいに手ごろです。実際の導入例では、法人のシャッター前に支柱まで含めて設置したケースで、参考価格 313,000円(税抜、送料・設置工事費用などを除く)という水準でした。サイズ別の参考価格を、下にまとめます。

サイズ(高さ×幅 mm)参考価格(税込)重量
350×1,00050,600円より約4kg
450×1,00063,800円より約6kg
550×1,00077,000円より約7kg
350×2,00096,800円より約9kg
450×2,000119,900円より約11kg
550×2,000141,900円より約14kg

なお、上記の価格には送料と設置工事の費用は含まれていません。柱や壁面、床面の状態によっては工事が必要になり、別途費用がかかる場合があります。とはいえ、自社での一貫対応により他社よりも費用をおさえられるため、まずは概算の見積もりを取ってみることをおすすめします。正確な金額は、現場の状況によって変わるためです。

スマホ撮影で概算見積・現地調査無料

「見積もりを取るのは、なんだか手間がかかりそう」と感じるかたもいるかもしれません。三恵工業では、その手間を大きくはぶけるしくみが用意されています。気軽に一歩をふみ出せる工夫です。

いちばん手軽なのが、スマホでの撮影による概算見積もりです。現場の間口が写った写真を送るだけで、止水板の設置にかかる費用の概算をすぐに案内してもらえます。現地調査や採寸は不要なので、忙しいかたでも空いた時間にさっと依頼できます。写真だけでは設置の可否がむずかしい場合には、東海エリアを中心に全国どこでも現地調査に来てもらえます。しかも、この現地調査や相談は無料です。費用の心配なく、まずは自分の建物に設置できるかを確かめられます。

気軽に見積もりを頼むための手順を、まとめます。

  • 扉や開口部の写真を、スマホで撮影する
  • 間口のサイズ(幅と止めたい高さ)を用意する
  • 電話か問い合わせフォームから送る
  • 折り返し、設置の可否と概算の見積もりが届く

このように、導入のハードルを下げる仕組みが整っているため、「うちにも付けられるだろうか」という疑問を、その場で解消できます。まずは写真を1枚、送ってみるところから始められます。

浸水対策に使える補助金・助成金(地域により活用可)

浸水対策には、まとまった費用がかかることもあります。そこで知っておきたいのが、自治体による補助金や助成金の存在です。うまく活用すれば、自己負担をおさえながら備えを整えられます。

浸水対策の費用については、地域によっては補助金を活用できる場合があります。たとえば、過去に浸水の被害があった地域や、水害のリスクが高いとされる区域では、止水板の設置に対して費用の一部を補助する制度を設けている自治体もあります。ただし、こうした制度の有無や条件は、お住まいの地域や年度によって大きく変わります。まずは、建物のある市区町村の窓口や、公式のホームページで確認してみることをおすすめします。補助金を検討する際のポイントを、整理します。

  • 制度の有無は、市区町村ごとに異なる
  • 対象となる区域や、補助の金額に条件がある場合が多い
  • 申請には期限や、事前の相談が必要なこともある
  • 詳しくは、地域の自治体の窓口で確認する

三恵工業では、こうした補助金の活用についても相談にのってもらえます。全国各地域から、即日〜4日以内で見積もりを承っているので、制度の活用もふくめて、まずは気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。費用の不安を一つずつ解消しながら、着実に浸水対策を進められます。

自動止水板に関するよくある質問(FAQ)

最後に、自動止水板について、よく寄せられる質問にお答えします。導入を検討するなかで生まれやすい疑問を集めましたので、最後の確認にお役立てください。ここを読めば、残った不安をひととおり解消できます。

停電時でも作動しますか?

これは、災害時の備えとして、とても大切な質問です。停電と豪雨は同時に起こることが多いため、電気が止まっても動くかどうかは、見のがせないポイントになります。

答えは、自動止水板の種類によって異なります。水の浮力を利用して立ち上がる浮力式のタイプであれば、電源を使わずに作動するため、停電時でも動きやすいという安心があります。いっぽう、センサーやモーターを使う電動式の場合は、停電時の対応や、非常用電源の有無を確認しておく必要があります。導入の前には、「自動」という言葉だけで判断せず、その製品がどういう条件で確実に動くのかを、必ず確かめておきましょう。

作動方式による停電時のちがいを、整理します。

作動方式停電時の作動確認しておきたいこと
浮力式電源不要で作動しやすい可動部にゴミが詰まっていないか
電動式非常用電源しだいバックアップ電源の有無と動作テスト

自動と脱着式、結局どちらが良いですか?

多くのかたが最終的に迷うのが、この問いです。結論からお伝えすると、どちらが優れているという話ではなく、あなたの現場の条件しだいで答えが変わります。大切なのは、自分の建物に合っているかどうかです。

夜間や休日に人がいなくなる施設で、突発的な浸水に無人でそなえたいなら、自動止水板が向いています。いっぽう、日中に人がいて設置ができる現場や、費用と工事の負担をおさえたい場合には、脱着式が有力な選択肢になります。とくに、台風のように事前の予報がある浸水なら、脱着式でも約1分の設置で十分に対応できます。判断に迷ったら、次の観点で考えてみてください。

  • 大雨のとき、板を設置できる人が現場にいるか
  • 初期費用や、点検などの維持費にいくらかけられるか
  • 床や壁への常設工事ができる建物か
  • 想定される浸水の高さや、設置面の状態はどうか

これらを一つずつ確認すれば、自分の現場に合ったタイプが見えてきます。それでも判断がむずかしい場合は、専門の施工店に現場を見てもらうのが確実です。

脱着式は水圧に耐えられますか?

「人が設置するタイプは、水の力に負けてしまうのでは」という不安を持つかたもいます。しかし、これは誤解といってよいでしょう。脱着式でも、しっかりと設計された製品なら、高い水圧に耐えられます。

たとえば水用心は、JIS A 4716 の Ws-4クラス相当という、土のうの約100倍にあたる止水性能を持っています。さらに、水圧を利用して密着させる機構を採用しているため、水の力が強くかかるほど、板がしっかりとすき間をふさぐ仕組みです。この性能は社内の実験だけでなく、京都大学との共同実験で、浸水深さ2mの強度テストや動水実験まで行って確かめられています。したがって、脱着式だから水圧に弱い、ということはありません。むしろ、製品ごとの設計と裏づけこそが重要だといえます。

工事なしで設置できますか?

賃貸物件や、営業中の店舗をお持ちのかたから、とくに多い質問です。結論として、脱着式なら工事をせずに設置できる仕様があります。これは、常設工事が前提になりやすい自動止水板にはない、大きな利点です。

水用心には、業者による取付工事が不要な仕様が用意されています。代表的なのがマグネット仕様で、建物側にステンレスの磁性板を付けるだけで、あとは個人で取付作業ができます。ふだんの建物の外観をほとんど損なわないため、原状回復が気になる賃貸物件にも向いています。もう一つのダブルクリップ仕様も、市販のクリップで留めるだけと手軽です。工事の可否で迷っている現場でも、こうした仕様を選べば、浸水対策のハードルをぐっと下げられます。

工事不要で設置できる主な仕様を、まとめます。

  • マグネット仕様:磁性板を付けるだけ。個人で取付でき、外観への影響も小さい
  • ダブルクリップ仕様:市販のクリップで固定。もっとも安価に設置できる

導入前に確認すべきことは?

最後に、止水板を導入する前に、ぜひ確かめておきたいポイントをまとめます。事前の確認をていねいに行うことで、「設置できなかった」「思ったより効果が出ない」といった失敗をふせげます。ここは、後悔しないための大切なステップです。

まず確認したいのは、設置場所の情報です。具体的には、間口の幅、止めたい浸水の高さ、取付予定箇所の写真の三つがあると、話がスムーズに進みます。あわせて、設置面が平らかどうか、壁ぎわの形状はどうかといった、現場の状態も見ておきましょう。とくに脱着式は、平らな面でこそ効果を発揮しやすいため、床の状態は重要です。確認しておきたい項目を、下の表に整理します。

確認する項目具体的な内容
間口の幅止水板を設置する開口部の横はば
止水の高さどのくらいの深さの浸水にそなえたいか
設置面の状態床が平らか、壁ぎわの形状はどうか
現場の写真取付予定箇所をスマホで撮影したもの

これらの情報を用意して相談すれば、必要な枚数や部材を判断してもらいやすくなります。三恵工業なら、写真とサイズを送るだけで設置の可否と概算見積もりを回答してもらえるので、まずは手もとの情報を整理することから始めるとよいでしょう。

まとめ|自動止水板と脱着式を正しく選ぼう

今回は、止水板 自動タイプの仕組みや特徴を出発点に、脱着式との違い、費用の目安、そして選びかたまでを、くわしく解説してきました。最後に、この記事の要点をふり返っておきましょう。

自動止水板は、水の力で板が立ち上がり、無人でも作動しやすい点が最大の魅力です。夜間や休日に人がいない施設や、地下駐車場のように被害が大きくなりやすい場所では、頼れる選択肢になります。その反面、自動昇降型では本体だけで100万円以上になることもあり、常設工事や定期的な点検といった負担がともないます。この費用と手間を受け入れられるかが、導入の分かれめです。

いっぽうの脱着式は、費用をおさえやすく、工事不要の仕様も選べて、こわれにくいという強みを持っています。人が設置する必要はあるものの、その手間はわずかで、台風のように予報のある浸水には十分そなえられます。とくに三恵工業がすすめる水用心は、上場メーカー UACJ が製造し、京都大学との共同実験で性能を裏づけた、信頼できる脱着式アルミ止水板です。土のうの約100倍の止水性能を持ちながら、350mm×1,000mm で50,600円からと導入しやすく、多くの現場にとって現実的な答えになります。両者の要点を、最後に整理します。

観点自動止水板脱着式(水用心)
向いている現場無人・夜間のリスクが高い施設人が設置でき、費用を抑えたい現場
費用の目安自動昇降型は100万円以上のことも50,600円から導入できる
工事常設工事が前提になりやすい工事不要の仕様も選べる
安心のポイント無人でも自動で作動するこわれにくく、性能の裏づけがある

浸水の被害は、いまや火災や地震に並ぶ経営のリスクといわれる時代です。大切な建物や財産を水からまもるために、まずは自分の現場にどのタイプが合うのかを、この記事を参考に考えてみてください。判断に迷ったときは、専門の施工店に相談するのが確実な近道です。三恵工業では、現地調査や相談を無料で受けつけており、スマホで撮影した写真を送るだけで、設置の可否と概算の見積もりを回答してもらえます。浸水対策の第一歩として、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。